2024-01-01から1年間の記事一覧
いつか見た夕日や薄明の記憶、若しくは朝露に輝く菖蒲の香り。誰も居ない職場での勤務中に、そういった幻覚を捕らえることが増えたように思われます。 一日の中で最も印象に残る時間帯を述べよと質問された時、貴方はどのように答えますか?私はその答えを数…
三十年以上生きた、というよりも死に損ない続けていると、ふとした時に何かが止まった感じがします。それは精神的な進歩なのか、それとも身体的な成長なのか、それとも存在そのものの前進なのか。それを考えているだけで無為に時を過ごす。全くの無価値な生…
【七月】 何故私は、他人が思っていることを類推できないのか。何故私は、他人の声を聞き取ることができないのか。何故私の、身体と思考は制御できないのか。何故私は、こうも苦しむのか。それらの理由を見つける手筈が漸く整った。静かに考えて、静かに結果…
何をせずとも、進歩することを諦めたとしても、時は容赦なく進みます。思考を殺されても体が生き続けるのは、実に不可思議なことのように思われます。 精神的に少し余裕が戻ってきたのか、仕事中に過去の記憶が頭の中で再生されています。それらを見返してい…
6月も終わろうとしているのに、道端には未だ菖蒲が咲いています。5月から続くリバビリにも漸く慣れたようで、道の草花に意識が向くようになりました。仕事のリハビリは勿論、文章を書くリハビリもこなさねばなりません。 いつだったか、この地の夏を水の気…
来週復職することが決まりました。人間とのコミュニケーションを思い出すためのリハビリにお付き合いください。頭の中にあるものを吐き出すだけなので、今回の文章に何ら意味はありません。 私を休職せしめた現場への復職を拒否した結果、若干遠いけれども静…
二月に買ったミモザは葉を落とすこともなく枯れ始めている。 東京モノレール、羽田空港から浜松町までの風景が苦手だ。私がこの風景を目にするのは決まって退学や宿痾といった、どうにもならない事情を抱えた時だった。 この一ヶ月間はとにかく何もしない。…
「便りのないのは良い便り」という嘘があります。便りが何時までも来ないのは、まずその人間が貴方への興味を失ったか、若しくは便りを送る余裕さえも失くしてしまったか。その二通りしか私には考えられません。私がこうやって此処に文章を吐き捨てることが…